春の訪れと共に、3月から来年度のクラスで過ごす移行期間が始まりました。この期間に入るといよいよ“新年度が来るなぁ”と、ワクワク・ドキドキ・ハラハラ、毎年なんとも複雑な気持ちになります…。
先日、園庭であそんでいる新1歳児クラスのYくんが、築山の丸太を登っている時に靴が脱げてしまいました。自分の足を見ながら少し困った表情をしていると、まもなく年長クラスになるSくんがすぐに近くまで来て履かせてくれました。当たり前でしょ?というような顔で人に優しく接することができるSくんがとてもかっこよく、頼もしいお兄さんに見えて、とても感動しました。それと同時に、どんな気持ちでYくんに関わったのかが気になり、Sくんに「なんで履かせてあげようと思ったの?」と聞いてみました。すると「だって僕も履けなかったから」と答えました。そのSくんの言葉の背景には、年長児になるまでのこのわずか数年の間にたくさんのことを経験し、これまでの自分と、自分よりも小さな子を重ね合わせて、Yくんの気持ちに寄り添った行動だったんだなぁと、その心の成長を嬉しく思いました。
この出来事をきっかけに、人に優しくしてあげているような場面を見た時には“どんな気持ちだったの?”ということを聞いてみよう運動を勝手に1人で始めてみました(笑)
すると、そうやって意識してみるからこそ、保育園にはたくさんの優しさや思いやりが溢れていることに気付きました。
今年小学校に行くお兄さんに「なんでお友だちのコンビカー押してあげようと思ったの?」と聞くと「だって喜んでくれるから!」
他にも、小さな子たちのクラスに来て、抱っこしたりハグしたりしてくれているお姉さんに「なんで抱っこしてくれるの?」と聞くと「いつも先生がしてくれるの嬉しいから」と…。
子どもたち1人ひとりに、その優しさには理由があって、まだまだたった数年の人生の中にこれまで関わってきた人たちからのたくさんの愛情が貯蓄されていて、人が喜んでくれることが嬉しかったり、自分がしてもらったことを誰かにしてあげようと思えたり、そんな風にいろんなことを感じられる子どもたちをとても可愛く愛おしく思います。これからも少し勉強ができなくても、少し野菜が食べれなくても、少しお部屋を走っちゃっても、誰かが困っている時に手を差し伸べられる、人の気持ちに寄り添って、人に優しさを与えられるような、温かさ、強さを持ち続けて、心も体も、すくすく大きく成長して欲しいなと思います。
保育士 A.S