新年度が始まり、新しいお友達が増え、そしてひとつお兄さんお姉さんに進級した子どもたち。
保育園には毎年春になると珍しいお客様?がやってきます。去年はひょっこりたぬきが親子で訪れているのを早朝や夜見かけていましたが、今年は3月の日中に子どもたちと一緒にほぼ毎日のようにやってくる青鷺(アオサギ)をみることができました。
さて、ここでクイズです!なぜ青鷺はやってくるのでしょうか?皆さん分かりますか?……それは保育園のビオトープの中にいる金魚を狙って毎日のようにやってくるからなのです!
ある日、保育園の隣にあるお寺の屋根の上に止まった青鷺はじっとビオトープを見つめていました。なぜここに来たのかを知っている子どもたちは「あ!金魚食べにきた!」「あっち行け!」と青鷺に向かって叫んでいます。すると数分後に青鷺が園庭のビオトープの前に降りてきました。翼を大きく羽ばたかせて自分の目と同じ高さにいる青鷺に目を丸くして後退りする子、「キター!」とジャンプして喜ぶ子、「おっきい」とぽつりと声を発し、なかなか近くで見ることのできない姿に圧倒されてじっと見ている子…などなど反応は様々でしたが、最終的には3〜5歳の男の子たちがそばまで行き金魚を守ろうと追いかけ、青鷺は青空めがけて飛び立っていきました。
そして去っていったあと、1人の5歳の男の子が「金魚を食べるのはだめだよね」「でも…お腹すいてるんだよね…かわいそうだなぁ」と考えている姿を目にしました。隣で聞いていた私も「そうだね…金魚さんは食べられてほしくないけど、青鷺さんがお腹が空いたままなのも悲しいね。どこがでご飯が食べられるといいね。」と伝えると静かに頷いていました。
光徳保育園では、ホームページにも掲げている生命尊重の思いを伝える保育を心がけています。その場面はまさにその心が伝わっている…あたたかい心が育っているなと感じうれしく思った瞬間でした。改めてその男の子の気持ちに…心に触れた私は、今年度も物を大切にする気持ちや、人を思いやる心を遊びや食事、生活の中でたくさん伝え育んでいけたら…またその優しさの輪が広がっていくといいなと感じました。
(余談ですが、毎日青鷺から金魚を守っている方が他にもいらっしゃいます。それは…光徳保育園の園長先生です…♡)
保育士T.K