先日、粘土の取り合いをしている子どもたちがいました。理由は、女の子は粘土を一人で使いたい!男の子は一緒に使いたい!というそれぞれの強い気持ちからの取り合いでした。
私はそんな2人の様子を近くからしばらく見守ってみることにしました。
すると、全く別の場所で遊んでいたAちゃんが泣き声に気付き「どうしたの?」と聞きに来ました。だけど取り合いをしていた2人は答えてくれません。
Aちゃんが「ほしかったの?使いたかったの?」と色々尋ねると、2人は首を横に振ったり、頷いたりして答え始めました。そしてAちゃんは、「そっか~使いたんだ。でも、粘土はみんなのものだよ。みんなで使おうよ」と優しい声で言い、「粘土、テーブルに置くね?」と言いながら2人が持っていた粘土をテーブルに置きました。
そんなAちゃんの質問に答えているうちに、取り合いをして泣いていた2人も落ち着きました。
今度は少し遠くからずっと様子を見ていたBちゃんがティッシュを片手にやってきて、「お鼻出てるよ」と鼻水を拭き始めてくれました。
何枚かティッシュを使い涙や鼻水を拭いたあと、Bちゃんが「じゃぁみんなで粘土で遊ぼっか」と言い4人で椅子に座り粘土遊びが始まりました。
もし保育士が途中で仲裁に入っていたら、このような子どもたちの関わりは見られなかったでしょう。
トラブルの仲裁に自ら入り優しく声を掛けてくれたAちゃんと、鼻水や涙に気付きティッシュで拭きとってくれたBちゃん。2人の声のかけ方や仕草はまるで保育士のようでした。
日頃から遊びの中で保育士の声掛けを真似する姿はよく見られていましたが、このようにお友だちに対して、思いやりのある声のかけ方、関わり方を見て改めて成長を感じることが出来ました。
保育士Y・A