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2020年 9月

遊べるものは無限大

2020/09/18

とある朝の出来事です。子どもたちは順次登園しお支度を終えると室内に入ります。

そこから自分の好きな玩具を見つけ遊び始めます。しばらく遊んでいると…「トントントン」と音が聞こえてきました。

振り返ってみると、Aちゃんが玩具を入れる棚に両手で叩いている姿でした。

何かお気に入りの歌でも歌っているのかな?と思い見ていると…また「トントントン…」と繰り返し叩いている姿が。

私はふと前日に保育士が行っていたスケッチブックシアターのことを思い出しました。

「トントントン、どなたです~?」と扉を叩くと動物たちが出てくるというもので、Aちゃんに「トントンの真似っこしてるの?」と

聞いてみると、「うんっ!」と嬉しそうな顔で頷いてくれました。

すると、その音を聞きつけやってきたBくん。一緒に「トントントン!」と今度は2人で始まりました。

 

保育園には様々な玩具があります。子どもたちはどんな玩具に興味があるのだろう・楽しんで遊べる玩具は何だろうと日々考えています。

しかし、玩具だけでなく身近にある棚も子どもたちにとっては立派な遊び道具になるのだと気付くことが出来ました。

保育をしていく中で、こんな遊び方があるんだ!これを使って遊ぶと更に楽しい!と子どもたちの発想力に驚かされることが多々あります。

今日はこの遊び!明日は別の遊びで!というように、1日1日が新しい発見です。

その発見を見逃さず、どんな遊びが広がっていくのか今後も楽しみになりました!

保育士F・T

 

やってもらった経験

2020/09/16

プリンセスが好きなAちゃんは3歳児クラスの頃、4・5歳のお姉さんたちが描いている可愛いプリンセスが描きたい!!でも描けない!どうしたらいいの!?とよく泣いたり、怒ったりしていました。「こう描いてみたら?」と定規などを使ったりしてアドバイスをもらいながら描いてみるも、これじゃだめなの!となかなか納得するものが描けず…。お姉さんたちに「かいてほしい」とお願いをして描いてもらい納得する日々でした。

そんなAちゃんは4歳児クラスになりました。毎日のようにお姉さんに描いていてもらい今でもお姉さんたちが作るものに憧れて、同じのが欲しい!と自分で作り方を聞いたり、やってもらったりしながら挑戦を続けていますが、自分でも描いてみようと経験を積み重ねてきた結果、納得のいく絵が描けるようになってきて、絵を描くことを楽しんでいます。

そんなAちゃんがある日忘れ物をしてしまい、朝から落ち込んでいました。目の前で3歳児のBちゃんが「ママに会いたくなっちゃった」と泣いていました。保育士は「そっかそっか…寂しいね」とそばに座り、2人とも同じキャラクターの服を着ていたので、「あれ?同じだね!可愛い!」とさりげなくTシャツのことに触れると、Aちゃんがその場を離れ、紙と色鉛筆を取りに行きました。お絵かきする気持ちになったのかな?と見守っていると、Bちゃんの元へ戻ったのです。そして、Tシャツをみながら「目はこう?鼻はこうかな?」とBちゃんに聞きながらキャラクターを描き始めました。Bちゃんも楽しそうにそれにこたえ描き終えると、気持ちが切り替わったのか、何事もなかったかのように他のお友達のところへ行きあそびに入ることができました。

Aちゃんも落ち込んでいたのに、一つのことをきっかけに切り替わり、Bちゃんと関わりながら話をする様子に、お姉さんに書いてもらった経験がたくさんあったAちゃんだからこそできた行動なのではないでしょうか。やってもらってばかりではいけないのではと思いがちですが、出来ないことを頼ってやってもらったという経験も大事なことですね。

1年でこんなにも大きな成長を見せてくれたAちゃん。改めてこのような成長を側で日々見守ることのできるってすごいことだなと感じました。

保育士H・M

見て学んで

2020/09/11

3・4・5歳が異年齢で過ごす生活での「見て学んで」の1コマです。

お昼寝の後は自分の出来る範囲で自分の布団を畳みます。掛け布団を畳み、それからマットから布団のカバーを外してカバーも畳みます。
4月5月...と年度が始まって早い時期は3歳・4歳児の子達には難しく、保育士が一緒に手伝うといった様子でした。布団を半分に畳むことから少しずつ行い、今では自分で全部畳むことが出来る子も中には出てきました。

布団を畳める子の中には手伝いをしたい!!という子もおり、カバーを外し終わったマットを運ぶことが始まりました。
ただこのお手伝いはカバーを外し終わったマットがないと出来ない……。その為カバーを外せていない子を見つけるとカバーを外すのを手伝い、マットを運ぶようになりました。

手伝い始めた頃はマットを運びたいがために友達の布団を畳む手伝いをする。「マット持っていくからカバー外していい?」「早くカバー外して」などの声がよく聞こえていました。
この頃は友達の意思を確認することなく、自分がマットを運びたい!!という思いが先走っているようでした。

しかし、保育士の子ども達への声のかけ方や関わり方を見て実践していくことで、今では「お布団畳むの手伝う?」「どこまで出来るかな?」など相手のことを気にかけることが多くなりました。

『マットを運ぶ』という目的と『友達の布団を畳む』という手段の関係がなくなり、マットを運ぶと保育士が、布団の手伝いをすると友達が感謝してくれる。この2つが共に目的となり、相手のことを思い行動するという手段が見られるようになってきています。

これらの行動は5歳児の子が主となっていますが、他の年齢の子も上の年齢の子達の様子を見て真似する子もいるので、相手を思う気持ちというものをこれからも育めるようにしていきたいと考えています。

 

 

 

保育士 Y・S

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