お話しをするのがとても上手になった子ども達。「昨日はこれを食べたんだ」「お休みになったら公園に行くの」と、お家での楽しかったことや嬉しかったことをたくさんお話しして教えてくれます。
ですが…お友だちの玩具がほしいとき、順番を代わってほしいとき、嫌なことがあったときなどは中々お話が出来ず、手が出てしまうことも時々あります。そんなとき、保育士が仲介に入りお互いの話を聞いて解決することもありますが、中には、子ども同士で解決する場合もあります。
先日、Aちゃんの使っていたおたまの玩具がほしくて、つい何も言わずに取ってしまったBくん。しばらく「Aちゃんが使ってたの!」「Bくんもほしいの!」と泣いて怒って取り合いが続きました。その声を聞いたCちゃんが「どうしたの?」と保育士に尋ねてきました。「Aちゃんが使ってたおたま、Bくんがほしかったみたい」と伝えると、「そっかぁ」と言って取り合いをしている2人に近づき「大丈夫?」と言いながら頭を撫でていました。
そしてBくんに「Aちゃんが使ってたんだって。貸してって言った?」と聞きました。Bくんが「言ってない」と答えると「貸してっていうんだよ」と伝えていました。ですが、なかなか取り合いは解決しません…。
すると今度は近くで遊んでいたⅮくんが「こっちにもあるよ」とおたまを持ってきてBくんに渡しました。Bくんはしばらくおたまを見つめたあと、取り合っていた方のおたまを手放してⅮくんからおたまを受け取りました。泣き止んでから保育士が2人と話をしたあと、BくんはAちゃんに「ごめんね」と言えることが出来ました!そしてAちゃんも「いいよ。あっちで遊ぼ!」と気持ちを切り替えて一緒に遊び始めました。
取り合いをしている様子が気になり、保育士に話を聞いて仲介に入ってくれたCちゃんや、同じ玩具を持ってきて渡して解決に導いてくれたCくんの姿に、お兄さんお姉さんになった頼もしさを感じました!
また、以前までなら取り合いのあとに「ごめんね」を言えなかったり、解決しても別々の遊びをしていたと思うのですが、気持ちを切り替えて取り合いをしていたBくんを遊びに誘ったAちゃんと、玩具を返して「ごめんね」が言えたBくんの2人にも、大きな成長を感じることが出来ました。
あと1か月もたてば幼児クラスへ行きお兄さんお姉さんと過ごすようになります。その中で、さらに自分の気持ちを言葉で伝えられるようになったり、思いやりや優しい気持ちを育んでいってほしいな、と思いました。
保育士A・Y