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2022年 5月

私がいるから大丈夫だよ

2022/05/25

季節のうえではまだ春ですが、もう夏なんじゃないか?と思うほど暑い日があるこの頃ですが、子ども達にはそんなことは関係ありません。大好きな保育園の園庭で汗をかきながらも元気いっぱいに遊んでいます。そんなある日のこと。3歳児クラスのAちゃんが、友だちがやっている姿を見て自分も「登りたい」とアスレチックのロッククライミングに挑戦!初めは1人で登ってみたのですが、1段目に足をかけて次に進もうとするものの、思うように身体を動かせず…そんなことを何度か繰り返していました。するとそこへ4歳児クラスのBちゃんが。Aちゃんが登っている姿を見て「これ登りたいの?」「やり方教えてあげようか?」と自然と教え始めてくれたのです。「そこに足やったら次はこっちの手を上にやるんだよ」「そうだよ!出来たじゃん!上手上手」「次はこっちの足をここに置くんだよ」と側に付きながら丁寧に足や手を置く場所を指差ししながら教えていきます。その姿はまさに小さな先生のようでした。Bちゃんに言われた通り手を届かせようと必死に伸ばしてみるものの、あと一歩が届きません…すると「ちょっと見てて。1回やって見せるよ」と登り始め、「こうやって登って、手をここに置いて」「次足はこうでしょ」と登りながらも説明もしたりと、Bちゃんなりに、Aちゃんがどうやったら分かりやすいか、登れるようになるか一生懸命考えて教えているように感じました。その後もAちゃんは何度か挑戦してみたものの、この日は最後まで登れることはありませんでした。ロッククライミングを終わりにした後直は「登れなかった」と悔しそうな表情を浮かべていましたが、Bちゃんに「違うので一緒に遊ぼう」と誘わると、笑顔に変身し、2人で別の場所に遊びに行きました。今回はとくに保育士から「教えてあげて欲しい」とはお願いをしていません。子ども達が自分で気付いて、困っているなら教えようと自分で考えて自然と行動にうつしました。そんなこども同士の関わりってとっても素敵ですよね。そんな姿が生まれるのも異年齢保育ならではの良さだなと改めて感じる1場面でした。

   保育士S.O

ある日の一時保育

2022/05/18

数ヶ月お休みしていた一時保育が再開しました。今年度より一時保育の担当となった私にとって、初日の親子が来園されました。そのお子さんAくんはこれまでも週1回程利用されていましたが、前回の利用は1月。久しぶりの登園で、1歳のお誕生日を迎えたところでした。
お預かりした時間は、園児たちがお昼寝中。静まりかえったフロアの1角のお部屋に連れて行くと、Aくんは大きな声で泣き始めました。すぐさま部屋を出て階段の踊り場へ避難!もう一人の担当がおんぶ紐を持ってきてAくんを抱っこすると落ち着いてきて、部屋に戻り、おろしてみると遊び出しました。その先生は会議があるため行ってしまい、私とAくんの1対1になりました。Aくんが機嫌よく過ごせるようにと、たくさん話しかけて一緒に遊び、こんなオモチャもあるよと見せては気を引き・・・1時間を過ぎると、時折ヒクヒクと泣き出しそうな表情になってきました。
おやつの赤ちゃんせんべいが届きました。別の先生が「食べる?」と見せると、しっかりと握りました。早速おやつの用意をすると、私の膝上に座り、サクサクと食べ始めます。先程の不安げな表情はどこへやら。途中で声を上げて笑い出しました。見ると、お昼寝から起きた幼児の女の子が部屋の扉の丸い穴から顔を覗かせています。それに反応してAくんは笑ったのでした!おせんべいを4枚食べ終えて満足げなAくん。お姉さんのいる扉へハイハイで向かっていくと、扉前で立ち上がりました。お姉さんが扉越しに手を伸ばすと、Aくんも手を伸ばし、お姉さんの指を握りました。子ども同士というのはこんなにもすぐに打ち解けられるのかと改めて感じました。
お昼寝から起きた子ども達でフロアは賑やかになりました。Aくんに気づいた子達が部屋を覗きに来ます。お腹も満たされ、周りの賑やかさの中で安心したのか、Aくんはスイッチが入ったように私から離れて部屋を探索し、遊び出しました。
登園から3時間。お父さんを笑顔で迎えたAくんに、ほっとする私。一時保育を予約された方の理由の中に、人と関わりを持たせたいというものもありました。一時的な保育ですが、来てくれた子にとって大切なものが育まれる時間であればよいなと思います。
保育士N.W.

お友だちから学ぶこと

2022/05/11

新しい生活が始まり1ヶ月が経ちました。
子どもたちも少しずつ新しい環境にも慣れ、好きな遊びを見つけたり、新しいお友だちと遊んだりと笑顔で過ごしています。

園庭で大好きな三輪車で遊びはじめた3歳児のAくん。いつも乗り始めると、「貸して」とお友だちが来ても、「ちょっと待っててね!!」と楽しくてなかなか貸してあげる事が出来ずにいました。
その日も嬉しそうに三輪車に乗り、園庭をぐるぐると周り楽しんでいました。
他のお友だちも三輪車に乗り遊んでいる中、4歳のBちゃんが順番を待っているCくんを見つけました。すると「あと一回周ってくるから待っててね。」と声をかけ、もう一周三輪車を走らせ戻ってくると「Cくんいいよ〜」と三輪車を貸してあげました。Cくんも「ありがとう」と言って嬉しそうに三輪車にまたがり走り出しました。
Aくんは並んでいるお友だちを見ますが、そのまま乗って通り過ぎていきました。
その後も順番を待っているお友だちが沢山いた為、他のお友だちは「はい!いいよ〜!」と貸し借りをしながら楽しんでいました。
何周か周っている間にAくんもそのお友だちの様子をジッと見つめる様子がありました。

そんな中Dくんが中々貸してもらえず「貸して欲しいなぁ〜」と言って待っていました。
するとAくんが、「一回周ってくるから待っててね!!」と声をかけ、ぐるっと周ってくると「どうぞ」と三輪車をDくんに貸してあげていました。
「ありがとう」と言われるとAくんもちょっと恥ずかしそうにしながらもニコッと笑っていました。
その後Dくんが一周乗るとAくんに貸してあげ順番に乗って楽しむ姿がありました。

貸し借りの際など、大人が入って解決する事は簡単です。ですが、今まで貸してもらう事はあっても、貸してあげる事は出来なかったAくんが、お友だちの貸し借りの様子を見て自分なりに考えて貸してあげようと考えた!この経験が今後色々な場面でも考えて行動できるようになる一歩になるのではと感じます。

のびのびと過ごす中で、色々な経験をし自分なりに考えて行動できる子どもたちになって欲しいな!と思いながら見守っています。

保育士M.Y

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