季節のうえではまだ春ですが、もう夏なんじゃないか?と思うほど暑い日があるこの頃ですが、子ども達にはそんなことは関係ありません。大好きな保育園の園庭で汗をかきながらも元気いっぱいに遊んでいます。そんなある日のこと。3歳児クラスのAちゃんが、友だちがやっている姿を見て自分も「登りたい」とアスレチックのロッククライミングに挑戦!初めは1人で登ってみたのですが、1段目に足をかけて次に進もうとするものの、思うように身体を動かせず…そんなことを何度か繰り返していました。するとそこへ4歳児クラスのBちゃんが。Aちゃんが登っている姿を見て「これ登りたいの?」「やり方教えてあげようか?」と自然と教え始めてくれたのです。「そこに足やったら次はこっちの手を上にやるんだよ」「そうだよ!出来たじゃん!上手上手」「次はこっちの足をここに置くんだよ」と側に付きながら丁寧に足や手を置く場所を指差ししながら教えていきます。その姿はまさに小さな先生のようでした。Bちゃんに言われた通り手を届かせようと必死に伸ばしてみるものの、あと一歩が届きません…すると「ちょっと見てて。1回やって見せるよ」と登り始め、「こうやって登って、手をここに置いて」「次足はこうでしょ」と登りながらも説明もしたりと、Bちゃんなりに、Aちゃんがどうやったら分かりやすいか、登れるようになるか一生懸命考えて教えているように感じました。その後もAちゃんは何度か挑戦してみたものの、この日は最後まで登れることはありませんでした。ロッククライミングを終わりにした後直は「登れなかった」と悔しそうな表情を浮かべていましたが、Bちゃんに「違うので一緒に遊ぼう」と誘わると、笑顔に変身し、2人で別の場所に遊びに行きました。今回はとくに保育士から「教えてあげて欲しい」とはお願いをしていません。子ども達が自分で気付いて、困っているなら教えようと自分で考えて自然と行動にうつしました。そんなこども同士の関わりってとっても素敵ですよね。そんな姿が生まれるのも異年齢保育ならではの良さだなと改めて感じる1場面でした。
保育士S.O