3.4.5才児クラスには、"ピーステーブル"という場所があります。お友だちとトラブルが起きたときに話し合いをする空間です。普段生活している場所とは少し離れたところにあるため、静かな環境で心を落ち着かせたり冷静に考えたりできる場所でもあります。
ある日、ブロックゾーンで遊んでいた年中クラスのAちゃんが泣き出しました。隣にいたBちゃんは眉間にしわを寄せて口を膨らませています。すると、近くにいた年長クラスのCくんが2人に話し掛けました。
Cくん「ピーステーブルいく?」
Bちゃん「行きたくない!」
Cくん「じゃあちょっと待ってて」
そう言ったCくんはおままごとゾーンにあった机を移動し、2人の近くまで持ってきて即席ピーステーブルを作りました。椅子もふたつ並べると「座っていいよ」と優しく声をかけ、2人が椅子に座った様子を見たCくん、今度はコップにお茶を入れて持ってきました。自分の分の椅子とお茶も持ってきたところで「どうしたの?」と聞くと、
Aちゃん「他のところで遊びたいのにBちゃんがダメって言う」
Bちゃん「一緒に遊びたいのにやめるって言われて嫌だった」と話しました。
そして、Cくんが「嫌だったね」などと共感しながらお茶を飲んでいるうちに別の話になり、気がつくと3人で笑い合っていました。それからしばらくすると、「仲直りしたよー!」と保育士の元へ嬉しそうに報告をしにきました。
大人が入って解決しようとすることは簡単ですが、子ども社会の中で助けようとしてくれる子がいたり、自分たちで考えて気持ちを伝えたりし、保育園では人間関係を築いていく上での大切な経験をたくさんしているのだなと感じました。
保育士 T.S